『思想初心者の館』「3時間目」大切なことって何だろう?



 思想初心者のための解説「3時間目」を始めます。

 世の中には、様々な学問があります。大きく分けると、人文科学、社会科学、自然科学という3つの分類をする場合があるそうです。

 人文科学は、宗教学・心理学・考古学・歴史学・地理学・言語学などです。社会科学は、政治学・行政学・経営学・法学・経済学・社会学などです。自然科学は、数学・物理学・化学・生物学・医学・天文学などです。

 これらの学問は、学問の目的や方法論がある程度定まっています。ですが、思想、および哲学という分野は、これらの学問とは趣が異なっています。一応、思想や哲学は、人文科学に分類されるようですけどね。

 では、思想や哲学は、他の学問分野とどう違うのでしょうか? 簡単に言うと、目的や方法論そのものを問うことが、思想や哲学の役割なのです。

 つまり、「そもそも何が大切なのか?」とか、「そもそも、どうしたら良いのか?」とか、「そもそも何を考えるべきなのか?」と云うことを考えることが、思想や哲学なのです。

分かりやすい例として、西欧哲学史で考えてみます。西欧哲学史には、色々な学問の始祖の名前が挙がっていたりします。ニュートンとか、アダム・スミスとか、フロイトとかが出て来たりします。これらの人物は、現代の古典物理学・経済学・心理学で始祖的な立ち位置に居る人物ですよね。哲学史上の偉い学者さんが、何らかの大切な目的とそのための方法論を提案すると、それらは哲学とは違った新たな学問名を獲得し、その学問は個別に発展していくということになります。

 世の中にはたくさんの学問がありますから、本来はそれらの学問に入る前に、思想や哲学が必要なはずなのですよ。でも、現在は義務教育というものがありまして、ある意味で問答無用で、既成の知識が頭の中を占拠してしまうわけです。ですから、その時代において大勢を占めている考え方に汚染されてしまう可能性があるわけです。この点については、注意しておくべきでしょう。既成の考え方に疑問を持ったものは、必然的に思想や哲学をするはめにおちいるのです。

 まあ、何が言いたいかというと、本来は、まずは思想や哲学ありきだということです。思想することによって、「何が大切なのか」を考えることによって、学問的に進む方向も見えてきたりするわけです。

 例えば、お金持ちになりたいなら、経済学や経営学へと歩を進めたりするわけです。




【補習】

 もちろん、お金持ち以外の目的で経済学や経営学へ進む人もいますよ。例えば、経世済民(世を(おさ)め民を(すく)うこと)を志していたり、お金の仕組みに興味があったりする場合です。経済学や経営学をやっているからって、金の亡者とは限らないのです。注意してね。




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