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第二部 第一章 近代を超克するということ



 第一部では、1942年に開催された「近代の超克」の座談会および各論文を見てきました。その内容を踏まえつつ、第二部では「近代」および「近代を超克するということ」について考えていきます。

 まずは、「近代」とは何かという問題からです。特に、鈴木成高の考えから得るものが大きかったのですが、下記のようにまとめてみようと思います。


【近代とは何か】
・ 近代とは、ヨーロッパ的なもの(ヨーロッパによる世界支配)
・ 近代の出発点はフランス革命
・ 政治上におけるデモクラシー(民主主義、民衆政治)
・ 思想上におけるリベラリズム(自由主義)
・ 経済上におけるキャピタリズム(資本主義)
・ 近代の根源には、「人間の自己更新」や「人間を新たにする」という進歩主義


 当時の日本を代表する知性によって開かれた1942年の座談会「近代の超克」、それに加え、保田与重郎が1941年に既に示していた「近代の終焉」。この「近代の超克」と「近代の終焉」は、ヨーロッパ的な近代の問題点を認識し批判したということで共通し、日本によってそれに代わる価値観を提示しようとしたことでも共通しています。
 すなわち、近代の欠陥を明らかにし、それに代わる価値観を提示すること。このことによって、「近代の超克」および「近代の終焉」は可能になるのです。
 そのための方向性については、大きく二つにまとめられそうです。すなわち、「ヨーロッパの長い歴史に基づいた体系的な摂取と理解」および「日本文化への反省とその継承」です。この二つを軸にして、対近代の思想を組み立てることにします。
 ここにおいて、近代についての現代における材料は出揃いました。具体的に論じましょう。
 一つ目は、政治上におけるデモクラシー(民主主義、民衆政治)を否定し、それに代わる価値観を提示すること。二つ目は、思想上におけるリベラリズム(自由主義)を否定し、それに代わる価値観を提示すること。三つ目は、経済上におけるキャピタリズム(資本主義)を否定し、それに代わる価値観を提示すること。最後に、西欧的な進歩主義を否定してそこに立たないこと。
 これらの目論見が首尾良く為されることによって、我々は近代の思想と訣別することになります。近代を超克するということ、それは、近代の思想との訣別を意味するのです。




 

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