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第二部 第二章 対デモクラシー(民主主義、民衆政治)



 我々が近代の思想と訣別するために、ここでは政治上におけるデモクラシー(民主主義、民衆政治)を否定し、それに代わる価値観を提示することにします。
 対デモクラシーの思想については、『政治制度論』において、民主政体と混合政体の対比という形で論じました。デモクラシーへの論理的な批判を展開していますので、興味のある方は参照してください。
 結論だけを簡単に述べてしまうなら、デモクラシーは欠陥品なので信奉することはやめましょうということです。その代わりに、混合政体で行きましょうということです。混合政体とは、君主制・貴族制・民主制の異なった様式を組み合わせた政治制度のことです。
 ここで注意が必要なのは、混合政体なら世の中がうまくいくと言っているわけではないということです。混合政体がうまくいくためには、三政体の各要素が抑えあったり助けあったりして調和することが必要なのです。それは、試行錯誤の連続になります。
 人類は進歩してデモクラシーへ到達したのだ、歴史は終わったのだという恥ずかしい話ではないのです。世界の豊穣性が、そのような単純な解答を許さないのです。世界の豊穣性を理解できない者のみが、デモクラシー万歳という痴態を晒すことになるのです。
 世の中がうまくいくためには、混合政体において試行錯誤し、なんとか調和を模索しなければならないのです。それは容易ならざる営為でしょうが、日本人が昔から普通に行ってきたことでもあります。日本の政道において、君主制・貴族制・民主制の異なった様式は、互いに助け合いながら日本史を紡いできたのです。


【補足】
 1942年の「近代の超克」座談会において、鈴木成高は「近代」を〈政治上ではデモクラシー〉と述べました。後に鈴木成高は、1944年に出版された『世界史の理論』の中で「世界史観の歴史」という論文を書いています。そこで鈴木は、ポリビオスを参照しながら、〈すべての政体は君主政治と貴族政治と民主政治の三つの形体につきるけれども、そのいずれが最善のものであり、いずれがより進歩せるものであるかというようなことは言えない〉と述べているのです。
 この業績に対し、敬意を表します。




 

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