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序論 「近代の超克」について

 

 1942年、昭和十七年七月、知的協力会議と銘打たれた座談会「近代の超克」が開催されました。
 近代は、古代・中世に続く時代区分を表す言葉です。西欧においては、「古きもの」に対する「新しきもの」を意味する概念でもあります。
 この座談会では、大東亜戦争の開戦という当時の状況下において、明治時代以降の日本文化に多大な影響を与えた西洋文化の総括と超克が標榜されていました。日本の近代化に伴う思想上の問題が、京都学派・日本浪曼派・文芸誌『文学界』を代表する人物たち13名によって論じられたのです。その構成は、以下のメンバーになります。

 

・西谷啓治(1900~1990)
 京都学派の哲学者。京都帝国大学助教授。論文『「近代の超克」私論』を執筆。

・諸井三郎(1903~1977)
 音楽評論家。東洋音楽学校・東京高等音楽院講師。論文『吾々の立場から』を執筆。

・鈴木成高(1907~1988)
 京都学派の西洋史家。京都帝大助教授。

・菊池正士(1902~1974)
 物理学者。大阪帝国大学教授。論文『科学の超克について』を執筆。

・下村寅太郎(1902~1995)
 京都学派の科学史家。東京文理科大学教授。論文『近代の超克の方向』を執筆。

・吉満義彦(1904~1945)
 哲学者・カトリック神学者。東京帝国大学講師。論文『近代超克の神学的根拠』を執筆。

・小林秀雄(1902~1983)
 文学界同人の文芸評論家。明治大学教授。

・亀井勝一郎(1907~1966)
 かつて日本浪曼派に参加していた文学界同人の文芸評論家。論文『現代精神に関する覚書』を執筆。

・林房雄(1903~1975)
 文学界同人の文芸評論家。論文『勤王の心』を執筆。

・三好達治(1900~1964)
 文学界同人の詩人。明大講師。論文『略記』を執筆。

・津村秀夫(1907~1985)
 映画評論家。朝日新聞記者。文部省専門委員。論文『何を破るべきか』を執筆。

・中村光夫(1911~1988)
 文学界同人の文芸評論家。論文『「近代」への疑惑』を執筆。

・河上徹太郎(1902~1980)
 文学界同人の文芸評論家。論文『「近代の超克」結語』を執筆。

 

 第二次世界大戦後、竹内好(1910~1977)は論文『近代の超克』の寄稿により、忘れ去られていたこの座談会の再検討を促しました。
 現在は、冨山房百科文庫から『近代の超克』としてまとめられたものが出版されています。ここでは、この本を参考にして話を進めていきます。

 

 すなわち、「近代」とは何か?
 「近代を超克する」とは如何なることなのか?

 

 当時のシンポジウムや論文を基に、この問題に取り組んでいくことにします。
 つまり、近代の超克によって提起された問題を引き継いで論じるのです。それゆえ、この試みを『続・近代の超克』と呼ぶことにします。

 第一部では、『近代の超克』における各人の論文や座談会を検討します。
 第二部では、「近代を超克すること」について考察していきます。

 

 

 

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