『天邪鬼辞典』「か~こ」
≪か≫
【科学】
反証可能性を(それなりに)有しており、再現性が(それなりに)高い学問分野の一つ。
複雑度が上がると、科学レベルは引き下げられる。精神作用が介在する場合も、科学レベルは引き下げられる。再現環境の構築が難しい場合も、科学レベルは引き下げられる。
ちなみに、科学レベルの高低そのものに対し、何らかの価値判断を含んではいけない。科学レベルの高低そのものに対し、価値判断を行うものは端的に愚かなのである。
≪き≫
【救済】
信じることにすると相対的に不安が減少するように感じられる対象を、とりあえず信じてみること、を利用すること。その真偽は問わなくて良い場合がある。また、真偽の土台に乗っているか否かも問わなくて良い場合がある。
とりあえず、天邪鬼を信仰しても救済はされない。ということで、少なくとも本当のことを言っている者もいるということだ。
【共産主義】
私有財産を否定し、生産手段を完璧に計算することで理想社会を実現しようとする思想。貨幣資本の否定も含まれたりする。人間が神のごとく全知全能ならうまくいくだろう。
しかし、人間が完璧なら結局はどのような社会でも良いため、共産主義である必要もない。
≪く≫
【グローバリズム(globalism)】
地球上における国家の差異を無くして、世界の一体化を進めようとする思想。他の思想形態と結びついた様々なバリエーションがある。
その時点での強者(軍事的、経済的、技術的、など)が利益を得て、弱者がさらなる不利益をこうむる傾向がある。そのため、強者が弱者を騙したり黙らせたりして推進することが多い。
天邪鬼として何か皮肉を言いたいが、グローバリズムほど皮肉が効いた概念はなかなかないため、うまいことが言えなくてちょっと悔しいのである。
【群衆】
ときに数の多さを武器にして、論理的思考能力を放棄する者たちのこと。
≪け≫
【権利】
自然も神もまったくもって保障などしていないのに、何故だか自然なり神なりが保障していると強弁する詐術の一つ。自分の欲望は保障されるべきだという恥知らずな強弁に使用することができる。時代状況がまともなら通用しないが、愚か者が多い時代には通用してしまうから恐ろしい。天邪鬼もビックリ!
≪こ≫
【子供】
子供の定義はさまざまなものがあるが、ここでは性的快楽の有無を一つの基準として考えてみよう。その場合、大人と子供は感覚の一つを共有していないということで、共通認識がきわめて困難になる。しかし、それほど心配することはない。子供はやがて大人になるのだから。
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