野猿「叫び」について

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 野猿は、『とんねるずのみなさんのおかげでした』から生まれた音楽ユニットですね。

 番組やその経緯については、まったく見ていませんでしたが(笑)


 野猿の歌は、番組を見ていないくても日常的に聞こえてきましたね。

 この「叫び」は、音楽のテンポも良いですし、歌詞も良いですね。


 こんな時代に生まれ 俺は神を知らない
 罪深き欲望に支配されているよ


 これって、けっこう深いですよ。

 神を知らないものの罪深き欲望とは、何によって規定されているのかが問題となるからです。


 神を知らないのなら、その欲望は罪深きものとはならないのではないか?

 その欲望が罪深きものであるとの認定は、神以外の何かによってなされているのか?


 このような疑問が浮かびます。

 ここには、神を知らないことによる罪深さがあるのではないでしょうか?

 そうだとするなら、神が居ないことを憂える、真なる神の存在が隠されているのではないでしょうか?

 とある哲学者の用語法を用いるなら、「神」ではなく〈神〉の存在が措定されているのではないでしょうか?



 偽善者の行列に 俺は並びながら
 掌を差し出したら恵んでくれたよ
 奪った弱者のダイヤモンド


 そのダイヤモンドの輝きは、

 卑劣さを伴うが故に美しい。




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