『思想哲学論考』
さあ、世界を記述しよう。
1.世界とは、思考可能性のすべてである。
2.現実とは、すべての可能世界の中の一つのこれのことである。
3.志向性(思考における嗜好の指向)をもたらすもの、それが思想である。
4.思想は、意味と意義を合わせ持つ仮説体系(選択・演繹・検証・形成)である。
5.命題の意味は、命題間の関係関数である。
(要素は、関係間における自己言及を含む循環的構造によって定義される。)
6.真理関数一般は書くことができない。これは命題の一般形式である。
7.語りえぬものについては、語ることで示さねばならない。
前期ウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』は、ウィトゲンシュタインが恣意的に世界の一部を切り取って解釈を施したものです。そのため、世界そのものの記述としては間違っています。その間違いはウィトゲンシュタイン自身も後に気づいたため、後期ウィトゲンシュタインの『哲学探究』などの作品へと続いていくことになります。
『思想哲学論考』は、『論理哲学論考』のオマージュです。
後期ウィトゲンシュタインの『哲学探究』、および、現在までの哲学的成果を踏まえ、私の考えを加えて、『論理哲学論考』の形式を真似てまとめたものです。
全体は7章から成り、各章はn.1、n.2や、n.m.1、n.m.2などの番号の補助命題を持ちます。命題 n.1、n.2、n.3 等々は、命題n への注釈であり、n.m.1、n.m.2 等々は、命題 n.m への注釈になります。『論理哲学論考』の命題7は補助命題を持ちませんが、『思想哲学論考』の命題7は、補助命題を持ちます。
※ただし、各章の補助命題はまだ考えていません(笑)。ざっくりとした見通しはあるけど。
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