『もしリアルパンクロッカーが仏門入ったら(ちくま文芸文庫)』架神恭介

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 この本については、評価が変な意味で難しいですね。
 解説部分に関しては、まあ、かなりぶっ飛んでいますが、面白く読めました。人によるでしょうけどね。
 ただ、パンクロッカー云々については、まったく意味が分からないというより、意味がなかった気がします。パンクロッカーの部分を除いて、解説部分だけでも何の問題もない構成だったと思います。
 で、解説部分ですが、次のような文章を許せて笑えたりするなら、まあ、読んでみても良いのではないでしょうか?

 

<p.29 第一章>
 「生きるとかマジどうでもいい」。この境地に達すれば何もかも「どうでもいい」ので、何かうまくいかなくっても「どうでもいい」。よって、フラストレーションが溜まることもなく、毎日楽しくヘラヘラしていられるのです。これが最初期の仏教の基本的なアイデアです。
 と、言うと、「おいおい、なんかロクでもねえなあ」と思われる方もいるかもしれません。では、カッコ良く良い直しましょうか。「煩悩を断ち切り」「執着を離れる」のです。どうです? ほら、カッコイイでしょ?

 

<p.32 第一章>
 伝説によれば生まれたばかりのゴータマさんはいきなり立ち上がって七歩歩き、「天上天下唯我独尊(全世界で一番偉いのはオレ!)」と言ったそうです。リアルパンクですね。ちなみにこの台詞、そのまま受け取ると全く鼻持ちならない代物なので、これをなんとかポジティブに解釈しようと多くの仏教者が頑張っていますが、常識的に考えて赤子が喋るわけないので、私たちはとりあえず放っときましょう。


  思わず笑っちゃいました。
 この文章にむかつく人は、読まない方が良いと思います。
 まあ、そういう人は、題名からして手に取らないでしょうけど。

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