翻訳語の原意について、詳細に説明されています。
値段が高いですが、内容は充実しています。
ただし、注意が必要なところもあります。
例えば、「公民」について、〈わが国には「私」はあっても、西洋的意味での「公」はないからだ。公民なる存在は自治や義務や奉仕、なによりも公共性に依拠している。それは悪しき意味での個人主義や私的利害の対極にあるはずだが、私的な個人が登場しないところには公民もまた現れない。「私」ばかりでは社会は成立しないが、やはり「私」あっての「公」なのである。〉と説明があります。
まったく馬鹿げています。
貝原益軒や荻生徂徠などが示した「公と私」の考え方が、まったく考慮されていません。
なので、出典が示されている箇所は大いに参考にすべきですが、編集者の恣意的な解釈については大いに疑っておいた方がよさそうです。
あと、やっぱり値段が高いです。
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