『プラグマティズムの帰結(ちくま文芸文庫)』リチャード・ローティ

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 ローティを今まで読んだことがなかったことと、プラグマティズムという言葉に引っかかるところがあったので読んでみました。

 最初の「日本語版によせて」によると、


 わたしがこの本によって示したいのは、アメリカのプラグマティックな伝統が、いわゆる「分析的」哲学のほとんどを特徴づける科学主義および形式主義と、より「文学的」で「思弁的」な哲学との間の、率直な仲介者となりうるということである。


 だそうです。

 かなり長いですが、かなり曖昧で冗長です。

 ローティのプラグマティズムは、パースのそれとは別方向へ飛んでいき、ジェームズに触れて、デューイ礼賛状態にいたります。めんどくさいです。

 コスモポリタンを気取ったヨーロッパ礼賛野郎です。めんどくさいです。

 面白くて簡潔で読みごたえがあるのは、本書の内容そのものよりも、解説や訳者あとがきの方になります。そこで示されているローティの問題点には非常に納得がいきます。一方、そこから展開されるローティ擁護には、無理がみえて何とも言えない気分になります。


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