ケインズについての評伝です。興味深い記述がいろいろ見られますが、せっかくなのでケインズに関係するところから引用してみましょう。
散文が説得的なものになるか、それとも退屈なものにおわるか、それはむろん表現者の能力による。ただ、散文的健全性とはより説得的たらんと努めはするものの、なにほどかの退屈をあえて厭わぬものといえよう。
イギリス的な散文的健全性は、けっこう重要な概念だと思われます。ただ、私は苦手ですけどね(笑)。個人的には、ドイツ的な体系性の方が性に合っている気がします。散文的健全性だと、重要な記述を見つけるのがけっこう大変なんですよ。途中であっさりと重要な言葉が出てきたりしますから。
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