今日は、『かぐや姫の物語』を見てきました。かなり原作準拠ですよね。オリジナル要素も、良い意味で原作にはないところを埋めている感じだと思います。
不満なところは、やっぱり不死の薬の設定が出てこないところですよね。そのため、帝が単なる嫌なやつに見えてしまった気がします。
原作である『竹取物語』は、相当に深い作品なんですよね。日本最古の物語でありながら、これほどの深みがあるって、もの凄いことだと思います。原作では、かぐや姫はある意味でキャラが薄いのですよね。翁や帝の方が、人間味があって生き生きと動いている感じなんですよね。『かぐや姫』の物語では、原作ではあまり描かれなかったかぐや姫の内面を描いている感じですよね。
ただ、正直、幸福がどうだとかいう観点って、微妙だったような気もします。じゃあ、じっさいにかぐや姫はどうだったかというと、確かに単にわがままだったとも見えてしまうわけです。
『竹取物語』では、かぐや姫に主体性が感じられず、それ故にかぐや姫を巡る他の登場人物が生き生きと動くわけです。ですが、『かぐや姫の物語』では、主体性がない主人公の内面を描くという特性上、結局かぐや姫のわがままさが目立ってしまうのですよね。
まあ、そういった点を置いておいてたとしても、丁寧に作られた名作だと思います。
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