お金の考え方について

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「お金(money)」には、ざっくり言うと、歴史的に二つの考え方(定義)があります。
一つは、アダム・スミスなどから続く「交換の手段としての商品としての貨幣」という考え方。
もう一つは、「信用取引における通貨による決済システム」という考え方。


前者が間違いで、後者の考え方が重要と説いたのが、フェリックス・マーティンの『21世紀の貨幣論』です。お勧めの名著です。本書から、重要なマーティンの言葉を引用しておきましょう。


〈マネーの本質が、経済学者が主張する交換の手段ではなく、譲渡可能な信用にあるなら、経済の貨幣需要を説明する要因は大きく変わる。商品に対する需要を満たすのは簡単だ。商品が市場に十分に供給されるようにすればいい。ところが、譲渡可能な信用の場合は、量だけでは足りない。発行者の信用力と債務の流動性が関係してくる。そしてこの二つは、技術的な要素や物理的な要素によっては決まらず、信頼と信認の全体的な水準によって決まる。〉


ちなみに、硬貨(100円玉や500円玉など)について。
紙幣は日本銀行が発行し、硬貨は日本政府が発行しています。
硬貨は別名「補助貨幣」であり、国内流通が前提であり、海外との両替ができません。
ですから、お金の広義の定義として硬貨(の性質)を含めても良いですが、狭義の(経済的に本質的な)定義としては、「信用取引における通貨による決済システム」となります。

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