貨幣の内生性と外生性について

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 正直、分かる人も少ないでしょうし、
 かなり不毛なのでやる気もでないのですが、
 以下のようなコメントももらったので一応論じておきます。

 

http://nihonshiki.sakura.ne.jp/book/2013/09/post-74.html#comment-79

 

 まあ、経済学的に言えば、
 ストラクチャリストによるホリゾンタリストの批判はかなり妥当だということ。

 ちなみにホリゾンタリストは、カルドアやムーア。
 ストラクチャリストは、ダウ=ダウやパリーやポーリンやレイなど。

 カルドアなどのホリゾンタリズムのモデルを形式的に考慮するなら、
 貨幣を内生変数としているため、
 利子率は中央銀行が外生的に決定することになり、
 流動性選好説の否定になっている。
 この時点で突っ込みどころ満載。

 ケインズの考え方を参考にしても、
 生産が完全雇用以下の水準で停止する理由は貨幣の非中立的な作用であり、
 有効需要の原理と流動性選好説は不可分の関係にある。
 よって、内生的貨幣供給に訴えて利子率を外生化するアプローチは、
 色んな意味でおかしい。

 ホリゾンタリストの理論では、
 中央銀行が最後の貸し手として行動する結果、
 貨幣需要の如何なる変化に対しても貨幣供給は順応するという想定がなされている。
 そんなバカな!

 貨幣供給が完全に内生的であれば、
 貨幣需要の増加は必ずfull accommodateされるのであり、
 貨幣の流通速度は一定不変になる。
 えっ?

 ダウなどのストラクチャリストは、
 中央銀行は準備供給に対してある程度の量的制約を課すことが可能であり、
 外生的な側面は存在することを主張している。

 中央銀行が外生的に短期利子率を変更する一定の裁量範囲をもっていることは事実だが、
 中央銀行はつねに準備需要増大をすべて充足するとはかぎらない。
 そりゃそうだ。

 ストラクチャリストであるレイは、ホリゾンタリストの理論について、
 順応的でない中央銀行が存在するどんな経済にも適用不能であると批判している。
 また、レイは貨幣供給関数は民間の借り手・貸し手・中央銀行の行動の複雑な相互作用であり、
 中央銀行は貨幣的政策を実行するために量と価格の制約の組み合わせを用いることを指摘。
 もっともだ。

 ホリゾンタリストの理論では、
 信用市場の均衡がつねに達成され、
 信用割当は起こらないと想定されているのに等しい。
 だが、借手の信用状態などに関する情報が不完全な場合、
 銀行が価格割当よりもむしろ数量割当を行うことはきわめて合理的。
 信用割当は金融市場において頻繁に生じる現象。
 これは銀行が価格設定者であるとともに、数量設定者でもあることを意味している。

 ちなみに私はストラクチャリズムには参照すべき論点があると考えているが、
 ストラクチャリストではない。
 私は、非ストラクチャリストであり、反ホリゾンタリストです。

 あと、この議論はかなり不毛なのでもういいやと思っている・・・。


 

コメント(5)

素晴らしい記事です!

本当ですよww 僕の立場は、水平派と構造派の統合を狙ってるという感じです。ラヴォア的な。

さて?についてですが、貨幣本質論に踏み込んでいくような気がします。貨幣を負債関係とみなすポストケインジアン的信用貨幣論からすると、ヘリマネは制度的にありえない、とされますね。

預金貨幣の創造について、内生論的に考えますと、銀行貸出→銀行内の口座に振り込み、で創造されるとされます。
ここでは、銀行は債権者であり、企業は債務者となります。信用をもとに貨幣が成り立っていると考えるわけです。

その観点から見ますと、なんら裏付けを持たないヘリマネは不良債権的なものとされますね。
あまりにひどいと高インフレになるような気もします。

政府紙幣や地域振興券も「貨幣」として扱うのかという議論になるかと。

ポストケインジアンの内生論は、近代的な金融制度をもとにしてますので、こういう分析には向いていないような気もします。マル経系の内生論の方がこの辺を扱っている気がします。
参考までに
http://antimainstreameconomics.blogspot.jp/2013/01/blog-post_9981.html

?についてですが、構造的内生論からすれば、理論的には金利は上昇する、となるかと思います。(水平派からすれば、そんなことはありえない!w)

その場合は、外生的に供給できるのでは?となるのかもしれませんが、あくまで「準備供給」が外生的に決定出来るだけかと思います。

制度的・政策技術論的にいいますと、日銀当座預金の資金量を資金需要とは無関係に調整できるだけであって、「貨幣供給」(マネーサプライ)それ自体は「直接的」には操作できないんですよね。

すみません ?はそれぞれ (1)(2)です。
最後の(3)ですが、それでも外生的に供給は不可能だと思いますね。先ほど述べた制度的・技術的な制約のためです。

つまり各銀行の日銀当座の量を増やせるが、各銀行にある預金を増やせない、というものです。

例えば日銀や、FRBなどの金融危機時の金融政策を見ると顕著ですが、市中銀行から国債などを買い取った上で各銀行の日銀当座預金に資金を注入します。

ここで「貨幣供給」は行われていないわけです。

市中銀行の貸出金利の上昇や、金融システム全体の崩壊が起こるかもしれないです。

マネーサプライ統計上の「貨幣」はあくまで現金通貨と預金通貨の合計でして、マネタリーベース、とくに「日銀当座預金」は含まれません。
長々と駄文を書いてしまいましてすみません。

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