カズさんが以下のコメントをしてくれています。
http://nihonshiki.sakura.ne.jp/nikki/2013/09/post-543.html#comment-99
このコメントを基に、少し論じていきます。
> 実は現日銀副総裁の岩田規久男もその著作の中で
> 「貨幣の供給は銀行の信用創造に依存する」ということを述べています。
> そこからリフレ理論に飛躍するのは理解不能ですが。
そうですね。
無理に解釈すれば、
異次元の金融緩和は期待を喚起することによって、
景気回復を狙う政策と見なせるかもしれません。
「資金供給量を2年間で2倍に拡大する政策」ではなく、
「異次元の金融緩和」という突飛な表現がそれを示していると思います。
こういった視点を持つと、
アベノミクスの第一の矢と第三の矢をプッシュして、
第二の矢を抑えようとする人の心理を推測することができそうです。
一部の保守派などからすると、
第一の矢と第二の矢をプッシュして第三の矢は抑えるのが良いと考えそうです。
私もそれが良いと思います。
しかし、この政策は、実は期待値の最大バージョンではないのですよね。
もちろん、国民の大多数がこの政策が良いと判断していれば、
この政策の期待値が最大になるわけです。
ですが、現在の日本国民の大多数の期待値が最大になるのは、
異次元の金融緩和をし、財政赤字は拡大させずに、成長戦略をきちんとしますよ、
ということでしょうね。確かに、世間の期待は上がりそうに思えますね。
(実際は、あまり上がっていないわけですが)
それに比べると、
財政赤字を拡大させて、規制緩和などの成長戦略は止めにしますよ、
というのは、世間の期待は下がりそうですよね。
つまり、期待を無視した場合における最良の政策が、
期待の面からは最高にならないということです。
この点を注意深く考えて戦略を練る必要があると思います。
私の考えでは、
そもそも今の日本では期待はそんなにあがらないため、
第二の矢の財政政策を徹底的にすべきです。
そういった意味では、
政策面ではおそらくカズさんと相違はないと思います。
> 内生的貨幣供給論を
> 「貨幣供給の内生性を強調した信用貨幣論」と呼ぶことができるなら、
> 外生的貨幣供給論は「貨幣供給の外生性を強調した信用貨幣論」と
> 呼ぶこともできますね。
そうですね。その通りだと思います。
> 信用貨幣を前提にするなら、外生か内生かは最重要ではないということなのでしょうね。
そうですね。
もうちょっと補足すると、内生か外生かの二者択一ではなく、
その相互作用こそが重要だと思うわけです。
> もっとも、外生的貨幣供給論を基にした政策の多くは信用貨幣について
> 多くを考えていない気はするのです。
> 個人的にはそこが気になります。
そうですね。まったくその通りだと思います。
その点では、私とカズさんに相違はないような気がします。
ちなみに私は、内生性は重要だと思うがゆえに、
カルドアみたいに「貨幣供給が外生的ではなく内生的」という考えに
ちょっと待てよと思ってしまうわけです。
ぶっちゃけ、レイやポーリンが水平派を批判したことにとても共感してしまうわけです。
あと、カズさんが誠実にコメントを返してくださったことに感謝します。
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